コロ
今日はコロの事を書いてみたいと思います。
コロは私が小学5年生のときにやって来ました。
父が知り合いから柴犬の子犬をもらって来たのです。
コロの散歩は私の役目でした。
小学生の頃から友達も少なかった私は、
中学生になると益々クラスメートとなじめず、
授業が終わると真っ先に家に帰り
コロと一緒に散歩するのだけが楽しみでした。
コロは柴犬と言っても、どうやら雑種のようで、
本来ピンと立っているはずの耳が、先のほうだけ垂れていました。
しかしさすがに柴犬の血を引いているだけあって
気性が激しく、私が帰ってくると喜んで飛び掛ってきます。
どんなに叱っても、泥の付いた前足で飛び掛ってくるのです。
コロのせいで、私の服はいつも泥だらけでした。
ある日、学校でとても嫌な事がありました。
もともと友達も少なかった私ですが、
その日は、これ見よがしに仲間外れにされたのでした。
一人ぼっちに慣れっこな私も、さすがにその日は落ち込みました。
家に帰ってもコロとジョギングする気にさえなりませんでした。
ため息をつきながら、庭先に座って空を見ていました。
すると、コロが静かに寄ってきて、私のすぐ脇に座ったのです。
いつもだったら、泥足で飛び掛ってきて、私の服を汚すコロが、
今日は黙って私の隣に座っているのです。
私は最初戸惑いましたが、やがてコロが私の気持ちを感じているのだと知りました。
私が何も話さなくても、コロは私の心を理解してくれたのです。
今まで、どんなに寂しくても泣かなかった私が、
この時はどうしても涙をおさえる事が出来ませんでした。
私たちは、そうやって日が暮れるまで、並んで座っていました。
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あの瞬間、私はとても幸せでした。
「自分は一人ぼっちじゃない」
心からそう実感できたのです。
私も誰かの心に寄り添える人になりたい・・そう思います。
菜花
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