2007 年 11 月 9 日

コロ

カテゴリー: 告白 — user @ 11:48 PM

今日はコロの事を書いてみたいと思います。

コロは私が小学5年生のときにやって来ました。

父が知り合いから柴犬の子犬をもらって来たのです。

コロの散歩は私の役目でした。

小学生の頃から友達も少なかった私は、

中学生になると益々クラスメートとなじめず、

授業が終わると真っ先に家に帰り

コロと一緒に散歩するのだけが楽しみでした。

コロは柴犬と言っても、どうやら雑種のようで、

本来ピンと立っているはずの耳が、先のほうだけ垂れていました。

しかしさすがに柴犬の血を引いているだけあって

気性が激しく、私が帰ってくると喜んで飛び掛ってきます。

どんなに叱っても、泥の付いた前足で飛び掛ってくるのです。

コロのせいで、私の服はいつも泥だらけでした。

ある日、学校でとても嫌な事がありました。

もともと友達も少なかった私ですが、

その日は、これ見よがしに仲間外れにされたのでした。

一人ぼっちに慣れっこな私も、さすがにその日は落ち込みました。

家に帰ってもコロとジョギングする気にさえなりませんでした。

ため息をつきながら、庭先に座って空を見ていました。

すると、コロが静かに寄ってきて、私のすぐ脇に座ったのです。

いつもだったら、泥足で飛び掛ってきて、私の服を汚すコロが、

今日は黙って私の隣に座っているのです。

私は最初戸惑いましたが、やがてコロが私の気持ちを感じているのだと知りました。

私が何も話さなくても、コロは私の心を理解してくれたのです。

今まで、どんなに寂しくても泣かなかった私が、

この時はどうしても涙をおさえる事が出来ませんでした。

私たちは、そうやって日が暮れるまで、並んで座っていました。

———————–

あの瞬間、私はとても幸せでした。

「自分は一人ぼっちじゃない」

心からそう実感できたのです。

私も誰かの心に寄り添える人になりたい・・そう思います。

菜花

HTML convert time: 0.218 sec. Powered by WordPress ME